「えっ、今そこでそれを使うの!?」
思わず、そう言いたくなる瞬間があります
危なそうで、効率も悪そうで、
大人の頭の中にある“正しい使い方”とは、明らかに違う
でも、その子はとても真剣な表情で、
自分なりのやり方で、目の前の世界と向き合っています
このとき私たちは、いつも自分たちに問いかけます
「これは、“止めるべき場面”なのか、それとも“任せてみる場面”なのか」
大人が「止めたくなる」のは、自然なこと
大人がすぐに止めたくなる理由は、とても合理的です
・ケガをさせたくない
・失敗させたくない
・正解を早く教えてあげたい
・時間を無駄にしてほしくない
どれも、子どもを想うからこそ生まれる感情です
だから「止めること=悪」では、決してありません
ただ私たちは、そこで一拍、間をとります
「この経験は、今この子にとって“必要な遠回り”ではないか?」
実はBlue Birdでは、
“すぐ止めない”という関わり方も大切にしています
▶︎ 「すぐ止めない」が支援になるとき|見守ることで育つ子どもの力
想定外の遊びの中で、子どもは何を学んでいるのか
一見、「そんな使い方?」と思う行動の中でも、
子どもは同時に、いくつもの力を使っています
・バランスをとる力
・力加減を調整する力
・距離感を測る力
・失敗からやり直す力
・怖さと挑戦心の折り合いをつける力
大人の「正解ルート」から外れていても、
子どもの中では、別の“学びのルート”がしっかり走っているのです
もしその瞬間に、
「違う」「ちゃんとこうして」と止めてしまったら、
これらの学びは、途中で遮断されてしまいます
「注意」が増えすぎると、起きること
注意は、必要な場面ではとても大切です
しかし、それが日常的に重なっていくと、子どもにはこんな変化が起こります
・自分で考える前に、大人の顔色を見る
・失敗する前から、やらなくなる
・「正解を待つ姿勢」が身についてしまう
これは「わがまま」でも「甘え」でもなく、
“怒られないように行動する”という学習の結果です
だから私たちは、注意する以外のもう一つの選択肢も大切にしています
▶︎ 「注意しないとダメ?」と思ったときに、大人ができるもう一つの選択
うまくいかない時間は、「考える力」が育つ時間
うまくいかない。
思い通りにならない。
何度やっても失敗する。
大人から見ると、
「早く教えたほうが楽」と思える時間です
でもこの時間こそが、
子どもが「どうすればいいか」を自分の頭で組み立てている時間です
・なぜ失敗したのか
・次はどう変えるか
・何を工夫すればいいか
この積み重ねが、
将来の「考えて動ける力」「立て直す力」につながっていきます
ルールが先か、育ちが先か
ルールを先に徹底すれば、
・その場は静まります
・トラブルは減ります
・集団は管理しやすくなります
でも同時に、
・挑戦は減り
・失敗は遠ざけられ
・考える機会は少なくなります
一方、
ルールを「最低限」にとどめ、育ちを先に見ると、
・試行錯誤が生まれ
・失敗が経験になり
・「どうしたらいいか」を自分で考え始めます
この考え方は、
私たちの「No rules, just creativity」という想いとも深くつながっています
▶︎ No rules, just creativity|新しい遊具で育つ子どもの「創造力」と「挑戦」
Blue Birdが「想定外」をすぐに止めない理由
私たちは、
「正しい行動」を増やす場所でありたいのではなく、
「考える力」を育てる場所でありたいと考えています
・正解かどうかより、「どう考えたか」
・成功したかより、「どう向き合ったか」
・守れたかより、「どんな気持ちだったか」
そこを一緒に言葉にしながら、
その子の“内側の成長”を支えていきたいのです
最後に
「それ、そんな使い方するの!?」という瞬間は、
困りごとの始まりではなく、
子どもの“学びが動き出した合図”なのかもしれません
大人が答えを与えるより、
子どもが答えを見つけた経験のほうが、
その子の人生に、ずっと長く残ります
私たちはこれからも、
そのプロセスを、そばで見守り続けていきます