「噛んだ」「叩いた」…連絡帳を見ると胸がザワっとしますよね
「噛んだ」「叩いた」「噛まれた」「叩かれた」…
園での連絡帳にこんな言葉が並んでいると、
思わず胸がぎゅっと苦しくなる方も多いと思います
でも、未満児〜年少さんのこの行動には、必ず理由があります
それは「乱暴だから」「性格の問題」ではなく、
まだことばや感情をうまく使えない時期だからこそ起きる行動なのです
このシリーズについて
このシリーズでは、
「園あるあるの困りごと」をテーマに、
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なぜその行動が起きるのか
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どう関わるとよいのか
を、やさしい視点でお伝えしています
「やめさせる」ではなく、
「どう受け止めて、どう教えていくか」
そんなふうに一緒に考えていけたらと思っています
第1話|噛む・叩く——まだ言葉で伝えられないときのサイン
園でよく聞く
「噛んだ・噛まれた」「叩いた・叩かれた」という出来事
まだ語彙が少ない未満児・年少さんにとって、
これらは単なる乱暴ではなく、「伝える手段のひとつ」でもあります
子どもが噛む・叩くのはなぜ?
子どもが噛んだり叩いたりする背景には、こんな理由が隠れています
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「やめて」「ちょうだい」などが言葉で言えず、
手や口が先に出てしまう -
驚き・不満・興奮などの
瞬間的な感情の爆発 -
相手の反応が
面白くて、つい繰り返してしまう
どれも、「わざと困らせたい」わけではなく、
感情をどう扱えばいいか、まだ学んでいる途中なのです
噛む・叩くのは発達的に大丈夫?
結論から言うと、
多くの場合は発達の通過点として見られる行動です
もちろん「ずっと続く」「頻度が強すぎる」場合には
専門家に相談することも大切ですが、
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今は言葉より身体が先に動いている時期
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感情の扱い方を練習している途中
と考えると、少し見え方が変わってきます
✅ 正しい関わり方|今すぐできる対応のヒント
⭕ 予防する
・イライラのサイン(表情・声のトーン)を先読みする
・噛みつきが起きやすい場面(おもちゃの取り合い、密集)を減らす
⭕ 代弁する
・「○○が欲しかったんだね」
・「嫌だったんだね」
と、気持ちをことばにしてあげる
⭕ 安全を確保する
・まずは 噛まれた・叩かれた側のケアを最優先
・大人が落ち着いて介入する
⚠️ 逆効果になりやすい関わり方
❌ 強く叱りすぎる
❌ 繰り返し責める
❌ 「またやったの?」と決めつける
これらは、
✅ 行動の抑止
よりも
❌ 不安や混乱を強めてしまう
ことが多く、逆効果になる場合があります
噛む・叩くは「困った行動」であり「学びのチャンス」
噛みつきや叩きは、
やめさせたい行動であると同時に、
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感情を知る学び
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言葉を覚えるきっかけ
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人との関わりを練習する時間
でもあります
「困ったね」で終わらせず、
「育ちの途中なんだね」と見つめられると、
子どもも、周りの大人も、少し楽になります
✅ 次回は
第2話「物を投げる・ひっくり返す——遊び?反抗?」
をお届けします
園あるある困りごとシリーズ|全4話
この【園あるある困りごとシリーズ】では、
行動の背景と、叱らずに育てる関わり方を、やさしく解説しています
育児や支援のヒントとして、ぜひ読んでみてください
子どもの「困った行動」は、すべて育ちの途中にあります
気になるテーマから、ぜひあわせてご覧ください
▶︎ 第1話:噛む・叩く —— まだ言葉で伝えられないときのサイン
▶︎ 第2話:物を投げる・ひっくり返す —— 遊び?それとも反抗?
▶︎ 第3話:ツバを“ブーッ”・鼻ほじり —— 大人が困る感覚あそび
▶︎ 第4話:服をめくる・体を触る —— 境界線を学ぶ大切な時期