子どもがツバを飛ばす・鼻をほじるのはなぜ?感覚あそびと発達の関係

「ブーッ」「また鼻ほじり…」正直、ちょっと困りますよね

ツバを「ブーッ」と飛ばす
鼻をほじる
大人にとっては、
「やめてほしいな…」「困ったな…」と感じやすい行動ですよね

でも、未満児〜年少さんのこの行動にも、
ちゃんとした“発達の理由”があります


このシリーズについて

このシリーズでは、
園や家庭でよく見られる「困りごと行動」をテーマに、

  • なぜ起きるのか

  • どう関わるとよいのか

を、やさしい視点でお伝えしています

「やめさせる」ではなく、
「育ちにつなげる関わり方」を一緒に考えるシリーズです


第3話|ツバを“ブーッ”・鼻ほじり——大人が困る感覚あそび

ツバを飛ばす、鼻をほじる…
これらは、大人から見ると「マナーの問題」に感じやすい行動ですが、
子どもにとっては “おもしろい感覚あそび” のひとつでもあります


子どもがツバを飛ばす・鼻をほじるのはなぜ?

この行動の背景には、こんな理由があります

  • ツバは「音が出る+反応が返ってくる」のが楽しい
     大人が驚いたり注意したりする反応も、遊びの一部になります

  • 鼻ほじりは「触覚刺激」がクセになる
     指先の感覚が心地よく、無意識に繰り返してしまいます

  • 周りの反応があるほど続きやすい
     笑われる・注意される=「注目された」と感じ、行動が強化されます

つまりこれらは、
❌ わざと困らせたい
のではなく、
感覚の楽しさと注目される嬉しさが合わさった行動
なのです


ツバを飛ばす・鼻をほじるのは発達的に大丈夫?

結論から言うと、
多くの場合は発達の通過点としてよく見られる行動です

  • 口や指先の感覚を確かめている

  • 自分の体の一部に興味をもっている

  • 「やったらどうなる?」という実験をしている

こうした体験は、
感覚発達や自己認識の土台にもつながっていきます


✅ 正しい関わり方|長引かせないための工夫

⭕ リアクションを減らす
・大きく叱ったり、過剰に反応しすぎない
・「面白さ」を減らすことで、行動は自然と減っていきます

⭕ 置き換える
・ツバ → 笛・シャボン玉・吹き戻し笛
・鼻ほじり → ティッシュで鼻をかむ習慣
など、似た感覚を別の遊びで満たす

⭕ 園と家庭で対応をそろえる
・関わり方が統一されると、子どもは混乱しにくくなります


⚠️ 逆効果になりやすい関わり方

❌ 大声で叱る
❌ 何度も同じ注意を繰り返す
❌ みんなの前で恥をかかせる

これらは、
✅ やめさせる
よりも、
❌ 注目欲求を強めてしまい、かえって長引く
ことが多くなります


感覚あそびは「困りごと」でもあり「発達の入り口」

ツバを飛ばす、鼻をほじるという行動は、

  • 体の感覚を知る

  • 注目される嬉しさを学ぶ

  • 自分の行動と周囲の反応を結びつける

という、大切な育ちの一部でもあります

「やめさせなきゃ」だけで終わらせず、
別の形で“楽しい感覚”を満たしていく関わり方を
意識していけたらいいですね


✅ 次回は
第4話「服をめくる・人の体を触る——境界を知る第一歩」
をお届けします


園あるある困りごとシリーズ|全4話

この【園あるある困りごとシリーズ】では、
行動の背景と、叱らずに育てる関わり方を、やさしく解説しています

育児や支援のヒントとして、ぜひ読んでみてください

子どもの「困った行動」は、すべて育ちの途中にあります
気になるテーマから、ぜひあわせてご覧ください

▶︎ 第1話:噛む・叩く —— まだ言葉で伝えられないときのサイン
▶︎ 第2話:物を投げる・ひっくり返す —— 遊び?それとも反抗?
▶︎ 第3話:ツバを“ブーッ”・鼻ほじり —— 大人が困る感覚あそび
▶︎ 第4話:服をめくる・体を触る —— 境界線を学ぶ大切な時期