「ベアフット(裸足)で過ごす」って、どうしていいの?
施設で子どもにベアフットをすすめる5つの理由
こんにちは。
今日は、私たちの施設で子どもたちが “ベアフット(裸足)”で過ごす ことを大切にしている理由について、お話しします。
「えっ、裸足って危なくない?」「ちゃんと靴やスリッパ履かせないと…」
そんな声もありますよね。でも、適切な環境の中でのベアフットは、子どもの発達にとってとても価値のあることなんです。
では、なぜ私たちはベアフットをおすすめしているのでしょうか?
その理由を5つの視点からご紹介します。
1.足を「脳」や「大地」とつなげる
足の裏には、たくさんの神経が通っています。裸足で床や地面に触れることで、脳にたくさんの情報が届きます。
ザラザラ・つるつる・ひんやり・あったかい…そうした「感覚」は、子どもたちの身体認識や空間認知を育ててくれるんです。
つまり、足は “第二の脳” とも言える大切なセンサー。靴で守ることも必要ですが、時には靴を脱いで “つながる時間” を持つことが、子どもたちの成長を支えてくれます。
2.全身を支える “土台” を築く
建物に「土台」が必要なように、人の身体も “足” という土台がしっかりしていることが大切です。
裸足で過ごすことで、足の指や筋肉がしっかりと使われます。
すると、姿勢の安定や運動能力の向上にもつながります。
ベアフットは、「ふんばる力」「立つ力」「跳ぶ力」などの基礎体力づくりの第一歩でもあるんです。
3.“正しい歩き方・姿勢” を自然に学べる
靴を履いていると気づかない「かかとから着地して、つま先でけり出す」という自然な歩き方。
実は、裸足だと子どもが自分の感覚でそれを身につけていきます。
ベアフットで歩くことで、骨盤の位置や背筋の伸ばし方など、姿勢も自然と整いやすくなります。
これは、無理に「正しく歩こう」と意識するより、ずっと効果的です。
4.「固有受容感覚」と「バランス感覚」を育てる
難しい言葉ですが、「固有受容感覚(こゆうじゅようかんかく)」とは、
「今、自分の体がどこにあって、どんなふうに動いているのか」を感じ取る力のこと。
たとえば、
-
手を見ないでもズボンがはける
-
暗い中でもベッドに上がれる
こういった力に関係しています。
裸足で過ごすことで、床との接地感覚がダイレクトに伝わり、この固有受容感覚がぐんと育ちます。
また、バランスを取る力も自然と強くなっていきます。
5.足は「進化の最高傑作」だから
私たち人間の足は、何百万年もの進化の末にたどり着いた “芸術品” のようなものです。
26個もの骨、無数の関節と筋肉が、歩く・走る・ジャンプする… そんな動きを支えてくれています。
この足本来の力を育てるには、やっぱり “裸足” で過ごす時間が欠かせません。
靴に頼りきるのではなく、足そのものの力を信じてあげる時間を作ってあげたいと、私たちは考えています。
最後に
もちろん、安全が第一です。
環境が整っていない場所でのベアフットは逆に危険にもなりえます。
私たちは、安心して裸足になれるよう、施設内の清掃や温度管理にもしっかり気を配っています。
子どもたちが、自分の体を “感じながら育てていく” こと。
それが、将来の「自分らしく生きる力」につながると信じて、私たちは日々の支援に取り組んでいます。
おうちでも、よかったら「今日はちょっと裸足で遊んでみようか」と声をかけてみてくださいね。