【2026年】児童虐待防止・オレンジリボン運動|189「気づいたあなたに できること」

🧡 11月は「オレンジリボン運動」の月

11月は「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」の期間です

子ども虐待への関心と理解を深め、子どもたちの命と未来を社会全体で守っていくために、全国各地で啓発活動が行われます

2026年(令和8年度)のキャンペーン標語は、

「189(いちはやく) 気づいたあなたに できること」

に決定しました

この言葉を目にしたとき、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか

 子どもの小さな変化に気づくこと
 困っている親子に声をかけること
 そして、虐待かもしれないと思ったときに、相談・通告すること

私たち児童発達支援の現場にいる者にとっても、改めて考えたいテーマです

私たち381は今年もオレンジリボン運動に参加し、子どもたちとご家庭が安心して過ごせる社会について考え、発信していきます

▶ キャンペーン・標語について|こども家庭庁


 


 子どもを守ることと、保護者を孤立させないこと

「虐待防止」と聞くと、どのようなことを思い浮かべるでしょうか

 虐待に気づき、対応すること
 子どもを傷つける行為をしてはいけないと伝えること
 虐待が起きないよう、仕組みを整えること

どれも欠かせません

そのうえで、日々子どもやご家庭と関わる私たちが、大切にしたいことがあります

それは、誰かが追い詰められる前に、支え合える環境をつくることです

子育てには、喜びがあります

昨日できなかったことが、今日できるようになった瞬間
何気ない言葉やしぐさに、思わず笑顔になる瞬間

一方で、いつも楽しいことばかりではありません

思うようにいかない日もあります。何度伝えても伝わらず、感情的になってしまうこともあります
頼れる人がいないまま、疲れや不安を抱え続けている方もいるかもしれません

そうした状況にある人に、正論や注意を伝えるだけで十分なのでしょうか

もちろん、どのような背景があっても、虐待を正当化することはできません
子どもの安全を守ることが最優先です

だからこそ、子どもの安全を守ることと、保護者を孤立させないこと
その両方を大切にしたいと考えています


🏠 困っていても、「助けて」と言えるとは限らない

私たちの事業所には、さまざまな思いや悩みを抱えた保護者の方が相談に来られます

 子どもの発達への不安
 毎日の子育ての難しさ
 仕事と育児の両立
 家族の中での悩み

周囲と変わらない日常を送っているように見えても、その内側では、精いっぱい踏ん張っている方もいます

「これくらいで相談してはいけない」
「自分が頑張らなければ」
「周りに迷惑をかけたくない」

そんな気持ちから、助けを求めることをためらう場合もあるでしょう

また、困っていることを言葉にできる人ばかりではありません
何から話せばよいのか、誰に何を頼ればよいのか、分からなくなることもあります

だからこそ、私たちが目を向けたいのは、表に出てきた言葉や行動だけではありません

 いつもと違う様子はないか
 無理を重ねていないか
 一人で抱え込んでいることはないか

相手の事情を決めつけず、安心して話せる関係をつくることも、支援の大切な役割だと考えています

虐待の背景を、一つの理由で説明することはできません

孤立や疲弊があるからといって、必ず虐待につながるわけでもありません

それでも、困ったときに支援につながれず、追い詰められていく人を減らすことは、私たちが取り組みたいことの一つです


👀 「気づく」とは、すべてを見抜くことではない

今年の標語には、「気づいたあなたに」という言葉があります

 例えば、子どもの表情や行動が以前と変わった
 身体に気になる傷やあざがある
 家に帰ることを強く嫌がる

こうした様子には、さまざまな理由が考えられます
一つの様子だけで虐待と決めつけることはできません

一方で、虐待だと確信できるまで、連絡を待つ必要もありません

 「いつもと違うな」
 「何か困っているのかもしれない」
 「虐待かもしれない」

そう感じたとき、気づいた人が一人で答えを出さなくてもよいのです

見聞きしたことを、児童相談所などに伝える。分からないことは、分からないまま相談する。

気づくことは、すべてを見抜くことではありません
気になったことを、専門機関につなぐことも「気づいたあなたにできること」です

保護者への声かけや身近な支えも大切ですが、虐待が疑われるときに、それらだけで様子を見続けることのないようにしたいと思います


📞 189(いちはやく)——ひとりで判断しなくてもいい

189は、児童相談所虐待対応ダイヤルです

虐待かもしれないと思ったときなどに、児童相談所へ通告・相談ができる全国共通の電話番号です

 「確かな証拠がないから」
 「間違いだったら申し訳ないから」
 「自分が連絡してよいのだろうか」

そうした迷いがあっても、虐待かどうかを自分一人で確定させる必要はありません
気づいたこと、心配していることを伝えてください

189に電話すると、コールセンターで住んでいる地域などを確認したうえで、管轄の児童相談所につながります

  • 通話料は無料です

  • 匿名での通告・相談もできます

  • 通告・相談した人や、その内容に関する秘密は守られます

  • 一部のIP電話からはつながりません。つながらない場合は、別の電話を利用するか、地域の児童相談所へ直接連絡してください

▶ 児童相談所虐待対応ダイヤル「189」について|こども家庭庁

暴力が起きているなど、子どもの命や身体に危険が迫り、緊急の対応が必要な場合は110番へ通報してください

▶ 児童虐待について|警視庁


 虐待防止は、義務から日常の「文化」へ

昨年、私たちは「虐待防止は義務ではなく文化」というテーマで記事を書きました

そこで伝えたかったのは、義務を果たすことを土台に、支え合う行動を日常に根づかせていきたい、という思いです

 マニュアルを整えること
 研修を行うこと
 相談や対応のための体制をつくること

これらは、支援に携わる事業所として欠かせません

そして、整えた仕組みが日々の関わりの中で使われてこそ、子どもを守る力になります

 困っている人に声をかける
 助けを求められたとき、まず話を聴く
 自分だけでは難しいと感じたら、周囲に相談する
 子どもの安全が心配なときは、ためらわず関係機関につなぐ

そんな行動が、日常の中にあること

それが、私たちの育てたい「支え合う文化」です

昨年は、玄関のポスターやぬいぐるみのオレンジリボン、スタッフが身につけるオレンジ色の小物を通して、この思いを伝えました

子どもたちの制作とともにご家庭へ届けた、オレンジ色の常夜灯「GOOD NIGHT LIGHT」も、その一つです

日々の暮らしの中で、子どもの安心や、支える人への労わりを思い出すきっかけになればと考えました

▶ 昨年のオレンジリボン運動の記事
▶ GOOD NIGHT LIGHT——家庭に届ける「安心の灯り」のお話


「できるはず」が、負担になっていないか

「気づく」ということには、誰かに無理が重なっていることに目を向ける、という意味もあるのではないでしょうか

私たちは、ときに「できるはず」と考えます

 昨日できたのだから、今日もできるはず
 やり方を伝えたのだから、できるはず
 経験のある人なのだから、対応できるはず

けれど、持っている力と、いま使える力は、いつも同じではありません

子どもも、疲れていたり、不安が強かったりすれば、普段できることが難しくなります

保護者も、子どもへの関わり方を知っていても、睡眠不足や疲れが重なる中では、その通りにできないことがあります

支援者も、一人で難しい判断を抱え、仕事に追われていれば、丁寧に関わる余裕を失うことがあります

そんなとき、「もっと頑張って」と求める前に、考えたいことがあります

 求めていることが、今のその人にとって難しすぎないか
 負担を減らしたり、やり方を変えたりできないか
 一人で抱えていることを、誰かと分かち合えないか

例えば、
 子どもに求めることを調整する
 保護者が休める時間や、頼れる先を一緒に探す
 支援者が相談できる体制を整え、役割や業務量を見直す

支えるとは、こうした具体的な条件を整えることでもあると思います

もちろん、負担が大きいことは、子どもを傷つける行為を認める理由にはなりません
被害が疑われるときには、安全確保と相談・通告が必要です

そのうえで、虐待防止を個人の心がけだけに委ねず、誰かが限界を超えて抱え込まなくてすむ環境をつくること

そこにも、気づいた私たちにできることがあります


🧡 気づいたあなたに、できること

目の前の子どもの変化に気づくこと

虐待かもしれないと思ったときに、189へ連絡すること

子育てに悩む保護者の話を聴き、必要な支援につなぐこと

誰かに無理が重なっているとき、求めることや役割を見直すこと

そして、自分自身が困ったときにも、誰かに助けを求めること

一人の力で、すべてを解決することはできません
だからこそ、気づいたことを抱え込まず、人や仕組みにつないでいくことが大切なのだと思います

子どもを守ることを、特別な活動のときだけに限らない

日常の中で人と人とがつながり、困ったときには支え合える
そんな文化を、少しずつ育てていきたいと思います

今年の11月も、私たちBlue Bird(株式会社381)は、オレンジリボン運動を通じて、子どもたちとご家庭が安心して過ごせる社会について考え、発信していきます

「189(いちはやく) 気づいたあなたに できること」

その言葉を、私たち自身の日々の行動につなげていきたいと思います


📞 困ったとき・気になったときの相談先

虐待かもしれないと思ったら

児童相談所虐待対応ダイヤル:189(いちはやく)

通話料無料。匿名での通告・相談も可能で、秘密は守られます。
※一部のIP電話からはつながりません。

▶ 189の案内・全国の児童相談所一覧|こども家庭庁

子育てや親子関係について相談したいとき

児童相談所相談専用ダイヤル:0120-189-783(いちはやく・おなやみを)
 虐待の相談に限らず、子どもの福祉に関するさまざまな相談を受け付けています。通話料は無料です。

▶ 児童相談所の相談窓口について|こども家庭庁

親子のための相談LINE
 子育てや親子関係について、18歳未満の子どもとその保護者の方などが相談できる窓口です。匿名(LINE上のアイコンとニックネーム)でも相談でき、相談内容の秘密は守られます。
 ※受付時間は自治体によって異なります。公式ページでご確認ください。緊急時はLINEでの返信を待たず、110番などへ連絡してください。

▶ 親子のための相談LINE|こども家庭庁

子どもに危険が迫っている緊急時

警察:110番
 暴力が起きているなど、緊急の対応が必要な場合は、110番へ通報してください。